日々これきらり

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【しめ飾りの飾り方】飾る日・場所・処分の仕方をご紹介します

2016年1月23日更新

お正月には欠かせないしめ飾り。昔はしめ縄に橙(だいだい)や裏白、飾りのしがついているものが定番でした。

今は、縁起のいい飾り物がついているかわいらしいしめ飾りがたくさん市販されていて、どれにしようか迷ってしまうほどですね。水引でつくった鶴がついていたり、藁で編んだ亀がいたり、紫色の稲があしらわれていたり。

2016年の我が家のしめ飾りは、こちらです。水引細工の鶴と和紙の飾りが美しい仕上がりになっています。

例年どおり、12月30日に玄関の正面に飾りました。こんな感じになりましたよ。昨年のしめ飾りとはずい分雰囲気が違っています。

玄関に飾った2016年用のしめ飾り

水引細工の鶴を拡大した写真です。これはもう、芸術作品ですね。美しいです。

水引細工の鶴

そして、春らしい桜の飾り。

和紙でつくられた桜の飾り

ほんのり紫色の稲もついています。紫稲は縁起がいいんですって。毎年、この稲をお目当てに、スズメさんたちがチュンチュン鳴きながら、嬉しそうにやってくるんですよ。

紫稲

そして、スズメさんたちが去った後の紫稲がこちらです。先ほどの写真と比べると一目瞭然。こんな無残な姿になってしまいました。

しめ飾りの紫稲をスズメが食べた後の写真

2015年は、獅子舞がメインのしめ飾りを購入しました。

「笑う門には福来たる」ということで、「笑門」の文字がいい感じでしょ。なんだか、文字が笑っているように見えます。紅白の水引のアレンジの仕方が個性的です。

きらきら光る絵柄の紙の飾りも美しくて、お気に入りでした。獅子舞がユニークで、今見ても、思わず笑みがこぼれます。

2015年用の獅子舞のしめ飾り

この記事では、しめ飾りの飾り方について書いています。いつから飾って、いつまで置いておけばいいのか。飾る場所はどこなのか。処分するときはどうすればいいのかなど、知っておくべき事柄をご説明します。

しめ飾りを飾る場所

しめ飾りというのは、新しい年の年神様をお迎えするためのものです。年神様は、一年の初め、お正月に山から下りてこられて、各家庭に訪問してくださいます。家族みんなが無事に過ごせますように、一族が繁栄しますようにという願いを込めて、年神様をお迎えするのですね。

しめ飾りは玄関の正面に飾ります。「年神様、どうぞこちらからお入りください」という意味があります。神様をお迎えする場所ですから、まずは、きれいにお掃除をして清めておかなければなりません。

年末に大掃除をするのは、神様をお迎えするために家を清めるという意味もあるのですね。

玄関の他にも、神棚やキッチン、トイレに飾る家庭もあります。車にも飾っている人をよく見かけますね。我が家は玄関の正面にだけ飾っています。

しめ飾りを飾る日

しめ飾りって、いつからいつまで飾っておけばいいのか、よくわからないという人は意外と多いようです。地方の風習によっても違ってくるので、引越ししたときなどに、とまどうことがあるかもしれません。

いつから飾るのか

12月13日を過ぎたら飾ってもいいのですが、今はクリスマスの飾りつけをする家庭が多いですよね。クリスマスツリーやサンタさんと一緒にしめ飾りを飾るのはおかしいので、25日を過ぎてから飾ります。

ただし、避けたほうがいい日があります。それは、29日と31日です。29日はにじゅうく、つまり二重苦ということでふさわしくありません。31日は今年最後の日であるため、一夜飾りになってしまうという理由で不適切だとされています。

31日が不適切なのは、「あわてて飾るのは年神様に対して失礼に当たる」という意味だと思っていたのですが、別の説もあるようです。「年神様は31日の朝早くに家に入ってこられる」という説です。だから、大晦日の日が昇ってからではもう遅いということになるんですって。

ここからが興味深いのですが、元日を迎えた瞬間に、これまでいてくださった年神様が帰られるそうです。つまり、31日は、これまでの年神様と新しい年神様が交代するための打ち合わせをする日ということだそうですよ。神様たちが家のあれこれについて話し合っているところを想像すると、ありがたくもあり、愉快な気持ちにもなります。

ちょっと話がそれました。要するに、しめ飾りは12月の26日、27日、28日、30日のどれかに飾ればよいということになります。

いつまで飾っておくのか

しめ飾りをいつまで飾っておくのかについては、地域によって差があります。関東地方では1月7日まで、関西地方では1月15日までという習わしがあります。

といっても、私は関西在住ですが、15日までは飾ってないですねぇ。11日の鏡開きの前には外してしまいます。

風習にうるさい地域にお住まいの方は、ご近所さんの様子を見て、同じようにすれば問題ないと思います。

しめ飾りの処分の仕方

しめ飾りは、「とんど焼き」という行事が行われる際に焼いて処分します。「とんど焼き」は、「どんど焼き」とか「どんと焼き」と呼ばれることもあるようですね。

燃え盛る炎

私が住んでいる地域では「とんど焼き」と言います。1月15日に、近くの神社で「とんど焼き」の行事が行われます。このときに、玄関から外したしめ飾りを持っていき、焼いて処分してもらいます。でも、1月15日に時間がとれない場合もありますよね。平日だから、お仕事の方が多いでしょうし。15日に神社に行けない場合は、別の日に持参すれば引き取ってもらえますよ。

やむを得ずゴミに出すならば、白い新しい紙に包んで、「ありがとうございます」という気持ちを込めればいいと思います。生ゴミと一緒に無造作に袋に入れて捨てるのは、いくらなんでもちょっと……気が引けますよね。神聖な飾り物ですから。

昔、スキー場でアルバイトをしていたときに、その地域の「とんど焼き」を見たことがあるんです。私の地元の神社で行われるものとは違って、大規模なイベントでした。雪の降る中、夜に大勢の人が集まっていて。舞い落ちる雪と燃え盛る火が対照的で、その光景は心に焼きついています。

「とんど焼き」の火にあたると、その年の厄を祓うことができるということなので、時間のとれる方は、ぜひ神社に足を運んでみてください。

しめ飾りの作り方

先日、たまたまテレビを見ていたら、園芸家の方がしめ飾りの作り方を実演していらっしゃいました。

メインの材料である新しい藁は、ホームセンターや園芸店で売っているそうです。作り方はザッとこんな感じでした。

  • 藁を水で湿らせてから木槌で叩いて柔らかくする
  • 10本か20本ずつ束ねて3つの束を作る
  • ねじってしなりをつける
  • 3つの束を編んでいく
  • 輪にして橙や南天などの飾りをつける

そんなに難しい作業はなく、簡単そうでしたけど、ちょこっと手間がかかりますね。「木槌なんか家にないから、すりこぎじゃダメかな?」なんて考えながら見ていました。

できあがったしめ飾りはシンプルなものでしたが、市販のものにはない温かみというか、優しさのようなものを感じました。

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