日々これきらり

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【七草粥の作り方】疲れた胃腸を春の野草で優しく癒やしてあげてください

2016年1月7日更新

お正月気分も、そろそろおしまいですね。実家や親類の家でご馳走をたらふく食べて、満足な休暇を過ごされた方が多いと思います。

新しい年を迎えたおめでたい日。久々に会う人たちとの宴会は盛り上がります。気をつけていても、必要以上に食べてしまっていたりして。テンションが上がっているからなのかなぁ。私も今、食べすぎの感があります。三が日はどうしてもこうなっちゃいますねぇ。「あ~、やってもうた」みたいな感想を毎年抱いているような。

三が日の食べすぎ飲みすぎで、胃腸や肝臓には思わぬ負担がかかっているものです。働きすぎて、お疲れ気味の内臓を休ませる日をつくってあげるのは大切なことですね。

ということで、七草粥の作り方について書きます。

下の写真は、今日食べた七草粥です。

七草粥

七草粥の由来

まずは、由来から。七草粥は、1月7日の朝に食べるものです。日本の風習ですが、その由来には中国も関わっています。

日本では、1月7日に春の野草を摘んで食べる風習がありました。生命力のある春の若菜を食べて、病気から身体を守るという意味があります。一方、中国では、1月7日に7種類の野菜を煮て食べるという風習がありました。こちらも、7種類の野菜を食べれば様々な病にかからないというがいわれがあったのです。

日本と中国、2つの国の文化が融合して、現在の七草粥の風習になったというわけです。この時期は気温が低い上に空気が乾燥しています。風邪などの病気にかかりやすいというのは、昔の人も同じだったのでしょう。身体を守るために、旬の草や野菜を摂って、栄養を補っていたのですね。

現在では、おせち料理などのご馳走を食べ過ぎた身体を休めるという意味合いのほうが強くなっていますよね。弱った胃腸に青菜の入ったトロトロのお粥を流し込むと、身体が蘇るような気がしてくるのが不思議です。

春の七草

春の七草は、次の7種類です。

芹(せり)、薺(なずな)、御形(ごぎょう)、繁縷(はこべら)、仏の座(ほとけのざ)、菘(すずな)、蘿蔔(すずしろ)。

春の七草

すずなはカブで、すずしろは細くてちっちゃい大根です。写真の左上にすずなとすずしろが写っています。

なずなってペンペン草なんですよねぇ。白い小さな花がてっぺんに固まって咲く草です。道端に生えているのを一度は見たことがあると思います。子供の頃、よく目にしていたペンペン草が食べられるものだとは思いもしませんでした。

せりとはこべらは白い花、ごぎょうとほとけのざは黄色い花が咲く植物です。

春の七草には、それぞれ身体にいい働きがあります。血の流れを整えたり、身体を温めたり、風邪の予防に効果があったり。カルシウムやビタミンCなどの栄養素も摂れます。この季節に七草粥を食べるのは、理にかなっているんですね。

七草粥の作り方

まず、春の七草ですが、スーパーなどで便利な七草粥セットが販売されていますので手に入れてください。

お粥はお米から土鍋で炊くのがおいしく仕上げるコツです。お米とお水の割合はお好みでいいのですが、お米とお水が1対5くらいでいい感じになります。お米1合だとお水は900ccです。

ちなみに、今回使用した七草粥セットのパッケージには、お米1に対してお水が7と書いてありました。ただし、その後にお餅を入れるという表記がありました。

つまり、お米だけでなくお餅も使う場合は、お水を多めにするということですね。

お粥の炊き方

お米から炊く

  • といだお米を分量のお水と一緒に土鍋に入れます。
  • 蓋をして強火にかけます。
  • 煮立ったら、少しだけ蓋をずらしてとろ火にします。
  • 50分程度コトコト煮込みます。
  • 最後に蓋を閉じて、10分程度蒸らします。

【ポイント!】

とろ火にする前に軽く底から一混ぜしておくと、焦げつくのを防ぐことができます。とろ火で煮込んでいる間は混ぜなくても大丈夫です。

炊飯器で炊く

土鍋で炊くのが面倒な方は、炊飯器のお粥炊き機能を活用してもOKです。

炊いたご飯をお粥にする

残ったご飯や「サトウのご飯」のようなパックもののご飯をお粥にしたい場合の炊き方です。

  • お茶碗軽く1杯分に対してお水を500cc用意します。
  • お鍋にご飯とお水を入れ、ご飯をほぐしてぱらぱらにしておきます。
  • 強火にかけます。
  • 泡が立ってふきこぼれそうなくらいになったらとろ火にします。
  • 蓋をずらして10~15分くらい煮込みます。
  • 火を止めて、5分間蒸らします。

七草の下ごしらえ

  • 七草を水洗いします。
  • 七草を細かく刻みます。

【ポイント!】

青菜の青臭さが苦手な場合は、サッと熱湯にくぐらせた後、冷水に浸してから刻んでください。

仕上げ

炊き上がったお粥に七草と適量の塩を入れて、軽く混ぜます。熱々のうちに召し上がれ。

最後に

お粥は消化にいいので、もたれた胃にも優しい食べ物です。1月7日に食べる熱々の朝粥は、ものすごくおいしく感じるんですよね。七草と塩だけのごくシンプルなお粥なのに。シンプルなお粥がおいしく感じるということは、知らないうちに、胃腸を酷使していたということなのかもしれませんね。

身体って、今必要としているものをおいしく感じるようにできているみたいです。以前、お酒を飲む機会が多かった頃のことなんですけど。ある食品の展示会のようなイベントで試飲したウコンのお茶が、ビックリするほどおいしく感じたことがあったんです。「おいしいと感じたなら、肝臓が弱ってるかもよ」と販売しているおばちゃんに言われました。

七草粥を食べた後は、「これからも時々、朝粥にしようかな」と思ったりします。今は便利な家電がいろいろあって、「おかゆメーカー」というのも登場しています。「おかゆメーカー」はお粥だけではなくて、プリンなどのスイーツも作れるんですって。一台あると重宝しそうです。朝粥は身体にいいですしね。

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