日々これきらり

にっこり、ほっこり、きらり。春夏秋冬、毎日の暮らしの中で体験したことやお役立ち情報をつづります。

着物を自分で着付けて着るということ

私が子供の頃は、お正月は着物を着せてもらっていました。といっても、晴れ着のような華やかなものではなくて、普段によく着る類の着物です。母もお正月は着物を着ていましたねぇ。親戚が来るし、朝から忙しいのに娘二人に着物を着せて、自分で着付けをして……。すごいなぁと感心します。

ちなみに、普段着用の着物というのはこんなのですよ。ジャン!

着物を着た人形

「なぜにイキナリ人形が出てくるんだ~」という感じでしょうか。ぬいぐるみやらハンカチタオルやら、わけのわからないものを持たされているこの女の子には、チャコちゃんという名前がついています。2歳児とほぼ同じ大きさでつくられているんですよ。髪には100均で買ったリボンの残りでつくったお花が飾られています。

もしかして、チャコちゃんよりも気になるのは、背後の犬でしょうか?(笑)チャコちゃんと犬のお話は、別の記事で書きますね。今日は和服の話題を。

自分で着物を着付ける

着物を着る機会は、子供の頃と成人式くらいでした。和装にまったく興味がなかったので、「着物のたたみ方を教えてあげようか?」と母に聞かれても「いらない」と返事をしていたくらいです。

そんな私がなぜか、和文化に関心を持ち始めたんですね。たまたまチラシを見て、着付け教室に通ったところ、着物の魅力にはまってしまいました。自分で着付けができるようになってからは、しょっちゅう着ています。

私がよく着るのは普段着用のものですけれど、これがなかなか売っていないんです。お正月に着物を着る人が割と多かった頃は、ウールの着物がたくさんお店にあったそうなんですけど、今はないですねぇ。普通の呉服屋さんにはまずないので、和服の古着屋さんで探しています。

ウールといっても、セーターのようにモコモコしているわけではないですよ。ウールの着物は着やすいし、動きやすいし、家でも洗えるしで冬の普段着にはピッタリ。重宝するんです。

和服には格があって、シチュエーションによって着るものを選ぶ必要があります。これは、洋服でも同じですね。ウールの着物はジーンズにセーターといった感じのほんとに普段着用なんです。着物を着ていると、飲食店などでかなり丁寧に対応してもらえます。思いっきり普段着用であっても。

自分で着付けができるようになると、いろいろとメリットがありますよ。京都なんかでは、和装の人は何割引というキャンペーンをよくやっていますしね。

和服を着るときの髪型

和装だと、髪型をどうすればいいのかわからないと感じるかもしれませんね。私はボブにしていることが多いです。ボブなら普通にブローするだけでOKなので、手間がかかりません。

肩より長く髪を伸ばしているときは、アップにしないと和服とのバランスがよくないですね。私はパーマっけのないストレートヘアなので、かんざし1本でまとめると、スルスルとほどけてしまうことがあるんです。なので、アップにするときは、ゴムやヘアピンを使ってまとめています。

結婚式の披露宴などでちょっといい着物を着るときは、まとめ方や髪飾りを工夫すれば、それなりに見えます。イチイチ美容院に行かなくても、自分でできるヘアアレンジのレパートリーがいくつかあれば、問題なしです。

成人式の和装

成人式で振袖を着るときは、自分で着付けるのは難しいと思います。振袖の帯はお太鼓や二重太鼓とは違って、豪華な飾り結びにしますし、髪形も華やかにしないと振袖に負けてしまいますものね。

和装のなかでも、振袖は特別な感じがします。演歌歌手でもない限り、着る機会は一生のうちに数回程度ですよね。成人式を迎えるお嬢様方は、思いっきりおしゃれを楽しんでくださいませ。髪型とか髪飾りとか、美容師さんとあれこれ相談するのも楽しいですよ。

私は振袖を3回着ました。成人式の日とお正月と大学の卒業式です。妹も成人式の日にこの振袖を着たので、合計4回。

実は、この振袖は、後から袖を切ってもおかしくない柄になっているんです。袖を短くすると、訪問着として再利用することができます。でも、もったいないので切っていません。大事に和箪笥にしまってあります。こんな豪華な訪問着を着る機会もなさそうですしね。

美しい着物姿のお姉さん

大学生の頃だったかな。京都に初詣に行ったときに、きれいなお姉さんを見かけたんです。お抹茶の色に似た深みのあるグリーンの着物を着ていらして。喫茶店の椅子にただ座っていらっしゃったんですけど、その姿がずっと目に焼きついています。

お顔ももちろんきれいな方でしたが、和服の着こなし方というか、たたずまいというか。全体的な雰囲気がとても美しくて、思わずみとれてしまっていました。

和装のすすめ

和服っていいものですよ。最初のうちは、帯の締め具合がよくわからなくて、着崩れないようにギューッと締めていたら、途中で苦しくなって着付け直したという失敗もありました。でも、着慣れてくると、窮屈でもなく着崩れもしない、ちょうどいい加減というのがわかってきます。

下駄や草履も、履きなれるとパンプスなんかより、よほどラクです。私は下駄を履く機会が多くなってから、外反母趾が治ってしまったくらいです。これが一番のメリットだったかも。

着付け教室

着付け教室は大手の有名なところがいくつかありますね。余り大きな声では言えませんけど、無料の着付け教室で十分ですよ。

大手のところは、余計な道具を買わされたりする場合がありますから。やめようとしたら、しつこく引き止められたりとか。これ、私の体験談です。

無料の着付け教室がなぜ無料なのかというと、要は和装文化を広めたいんですよね。自分で和服を着ることができる人を増やして、着物をもっと着てもらいたいという。もちろん、和服業界全体の活性化を目指すという意図もありますよね。

授業の一環で、呉服屋さんや帯の工場を見学する機会がありました。そのときに、「気に入ったお品があれば、購入してくださいね」という雰囲気になるわけですけど、無理に買う必要はないですし。

私は大手の教室と無料の教室と両方通って、ちょっとした着こなしのコツを身につけました。身近に和服を自分で着れる人がいるなら、お願いして教えてもらってもいいですね。最初は難しいと感じることがあると思いますけど、何度も着ているうちに手が覚えます。

あまりたいそうに考えなくても大丈夫ですよ。昔の日本人はみんな、毎日和服を着て過ごしていたんですものね。当たり前のように。和服もファッションの一つに過ぎないのだから、堅苦しいのはナシにして、もっと自由に着てもいいんじゃないかなぁと思うのです。

たとえ無料でも教室に通う時間がなかなかとれないという場合は、DVDつきの着付けの本を活用してもいいと思います。着崩れしたときの対処の仕方まで載っている良質の本が1000円台で購入できますから。

追記

写真のお人形の背後にいる犬は、私が飼っていたミニチュアピンシャーのりゅうの姿をアップリケにしたものです。座布団カバーなんですよ、これ。

今回新しく、りゅうのブログをつくりました。

このアップリケのりゅうは耳が垂れているので、まだ幼犬の頃の姿ですね。ちょうど、今日(2015年2月10日)書いた記事に載せた写真がこんな感じです。

もうしばらくすると、耳がピンと立つんですよ。

よろしければ、新ブログ「ミニピンがくれたトイプードルとのご縁」もご覧になってくださいね。

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