法事で出す食事を明月記遊行亭の【料理長おすすめ仕出し】にしました
この春、祖母の法事がありました。自宅で行ったのですが、当日にお出しする食事をどうするか、母といろいろ相談しました。お坊さんのお話が終わった後で、近くに食べに行くという手もありますし。
でも、今回は親類の中に足が悪い人がいることで、外出はせずに、家で食事をとることにしたんです。
話し合った結果、兵庫県に住んでいる叔母たちのお気に入りである「明月記」系列の「遊行亭」でお願いしようということになりました。
明月記
「明月記」は兵庫県宝塚市雲雀丘にある京風の創作料理を出すお店です。「すご~く、いいよ」と叔母たちが絶賛しているので、私も一度は本店でお料理とお店の雰囲気を堪能したいと思っているんです。
「遊行亭」は仕出しサービスで、「明月記」のお料理が自宅で味わえるんです。
これまでに何度も利用させていただいている仕出し業者があったのですが、「遊行亭」のほうが味もセンスもいいと感じたので、ここ数年はお世話になっています。
こちらが料理長おすすめ仕出しです。
遊行亭の料理長おすすめ仕出し
料理長おすすめ仕出し「花葉」は1日50食限定とのことでした。
パンフレットに載っている美しいお料理を、どれにしようかと迷いながら見ていたのですが、料理長おすすめ仕出し「花葉」が量もお値段もちょうどよかったので、選びました。
1日50食限定ということもあり、ひと工夫が施されているところにも惹かれたんです。
メニュー
では、ここで「花葉」のお品書きをご紹介しますね。
- 先附 紀州釜揚げしらすと春野菜の和え物(うるい、いくら、針じゃばら)
- 八寸 道明寺牛肉包み蒸し、桜えび真丈、よもぎ豆腐田楽、阿波尾鶏の地伝酒焼き
- 刺身 季節の魚 三種盛り
- 煮物 春の炊き合せ(紀州田辺ひろめ、筍、わらび、うすい豆、飯蛸、小芋、桜麩)
- 揚げ物 春野菜と海老のてんぷら(烏賊、海老、ふきのとう、たらの芽、丸十)
- 酢の物 生春巻き(ホタルイカ、葱、独活、胡瓜、茗荷、自家製那智黒米寿酢みそ)
- 焼き物 出汁巻き玉子、真奈鰹の塩麹焼き、はまぐり寿司、独活きんぴら
- 吸物 鱚葛打ち、筍、三つ葉、木の芽
- 茶碗蒸し、自家製ちりめん山椒御飯、漬物
- 果物 季節のフルーツジュレのせ
うるい
先附にあるうるいというのは、下の写真の緑色の器に盛られている黄緑色の山菜です。うるいは今回、初めていただきました。
ほどよい歯ごたえがあって、おいしかったです。苦味などのクセがないので、いろんなお料理に使えそうだなぁと感じました。
桜餅=道明寺
その横に、桜餅が見えますよね?
どう見ても桜餅だったので、食後のスイーツにしようと後のほうまでとっておいたんです。そしたら、叔母が、「これ、中に何入ってると思う?」と聞いてきたんですよ。
「え?桜餅やから、こしあんちゃうのん?」と言う私に微笑む叔母。
一口かじってみると、なんとなんと、中にはお肉が!?
お品書きにある「道明寺牛肉包み蒸し」というのがこちらだったのです。
そういえば、桜餅のことを道明寺ということがありますね。道明寺粉を使ってつくるんですよね、桜餅って。
ホタルイカの生春巻き
酢の物が生春巻きというのが風変わりです。貝の形の器に盛られていますよ。ホタルイカの生春巻きなんて、お初にお目にかかります。
海のものを、海由来の貝をモチーフにした器に盛るなんて粋ですわ。
丸十=サツマイモ
揚げ物の素材に丸十というものがあります。
「丸十っていったい何?」と思って調べてみたところ、サツマイモのことでした。
なぜ丸十と呼んでいるかといいますと……。
サツマイモは薩摩の名物。薩摩藩といえば島津家。島津家の家紋は、丸の中に十字を描いたものです。つまり、丸十は薩摩藩島津家の家紋からきているんです。
日本料理のお品書きに丸十と書かれていることがよくあるようなので、機会があればチェックしてみてくださいね。
夏のであいもん
先日、明月記遊行亭から夏用のパンフレットが届きました。
今年は「明月記」が25周年、「遊行亭」が15周年とのことで、これまでの出会いに感謝の気持ちを込めて、「夏のであいもん」というキャンペーンを行っています。
「夏のであいもん」は5月28日から8月26日までです。
火の国熊本の素材や名物が取り上げられています。暑~い夏に火の国のお料理とはオツですな。
いきなり団子
パンフレットを見ていて目についたのが「いきなり団子」という文字です。
「いきなり団子」って、かなりインパクトのある名前なので「何、それ?どんなん?」と興味津々。どうやら、サツマイモを使った和スイーツのようです。熊本の銘菓なんですって。
「いきなり団子」のレシピまで掲載されていました。
材料は次のとおり。
- サツマイモ
- 小麦粉
- 白玉粉
- 粒あん
- 塩
手に入りやすい材料ばかりですし、つくり方も意外と簡単なので、自分でもつくれそうです。
でも、その前に、どんな和スイーツなのか味わってみないとね。
夏乃華
「夏乃華」という、なんとも美しい名前がついているお料理があります。
この「夏乃華」のお品書きに「いきなり団子」が入っていました。
全てのお品書きをご紹介しておきましょうか。
- 熊本新鮮野菜サラダ 九州の黒酢で作ったドレッシングで
- 兵庫かぼちゃと徳島人参、高知いんげんの炊き合せ
- 鹿児島の地鶏を熊本東肥赤酒で焼いて熊本の野菜と一緒に
- 愛知冬瓜の煮物 鹿児島地鶏のそぼろ餡かけ
- 熊本のいきなり団子 徳島薩摩芋と小豆あんを入れて
- 越中梅貝の旨煮 兵庫枝豆と
- 奈良丸茄子とチーズの兵庫味噌焼き
- カマスの岡山塩麹焼き 鹿児島又はワカヤマの一寸豆を添えて
- 北海道焼きとうもろこしと愛知の沢ガニ
- 寄せ素麺(兵庫)秋田順才とくこの実、雲丹
- 和歌山青梅と山梨産白ワインのジュレ掛け
- 香川豚の玉子とじ焼き 岡山黄ニラ、高知ニラ トマトソースをのせて
- 愛媛鱧の南蛮揚げ 青ネギと和歌山の梅ソースで
- 愛媛鰻と熊本胡瓜のうざく
- 鹿児島鰹のタタキ 和歌山じゃばらポン酢かけ
素材の産地へのこだわりが半端ないです。スゴイ。
「夏乃華」の写真を見ていてビックリしたのが、北海道焼きとうもろこしと愛知の沢ガニ」です。黄色いとうもろこしの上に光沢のあるオレンジ色のカニさんがしがみついているんですよぉ。
明月記遊行亭のお料理は、おいしいだけではなくて、目でも楽しませてくれます。
和歌山のじゃばらポン酢
ところで、「鹿児島鰹のタタキ 和歌山じゃばらポン酢かけ」というお品があります。
このじゃばらぽん酢は絶品なんです。
実は、法事のお料理を頼んだときにクーポンを使ったんですね。そのクーポンは、じゃばらぽん酢がもらえるというものだったんです。
じゃばらというのは、和歌山でとれる果実のことです。柑橘系なので、サッパリスッキリしたお味。夏にいただくお料理にちょうどいい、爽やかな風味のポン酢です。
夏のクーポン
5月28日から7月14日までは、「阿蘇ものがたり」のとまとケチャップ、7月15日から8月26日までは、同じく「阿蘇ものがたり」の生姜の佃煮がもらえます。
熊本の味を自宅でも楽しめます。
サービスがいい
お料理を届けてくださったお兄さん、とってもいい人でした。
実は、お坊さんのお話が長引いて、予定の時間を過ぎてしまったんです。お坊さんが帰られるまで、お兄さんを待たせてしまいました……。
にもかかわらず、嫌な顔ひとつせずに、丁寧にお料理の並べ方を説明してくださいました。「こうしたほうがやりやすいです」とか細々と。
サービスが行き届いておりますよ。
いくらお料理が素晴らしくても、配達する方の態度がイマイチだと、印象が悪くなってしまいますものね。
ますます、「明月記」本店への興味が増しました。